猫のひたい

狭い了見からの、想いつき・・・

楠流派は、『闘戦経』を以って・・・

大阪の河内長野市は、『中世に出逢えるまち 』と言われるように、観心寺金剛寺など、南北朝のゆかりの地である。
もちろん、楠木正成も登場するわけだが、その多聞丸(正成の幼名)に兵法を教えた、大江時親を知ることができた。

というのが、大江家に伝わる、現存する日本最古の兵法書闘戦経』なのだが、これが中国の兵書『孫子』と表裏すると言うのだ。
つまり、『孫子』(戦略・戦術)を学ぶ将は『闘戦経』(兵としての精神・理念)も学ぶことが重要であるってわけ。

南北朝時代(1336-1392)は、57年間も続くのだが、正成からはじまり、正行(長男)と続き、そして正儀(三男:1333-1388)において、和睦を推進、和平派の後亀山天皇が擁立されたのだ。
そして没後数年の1392年に、南北朝合一が結実し、内戦を終結させ、太平の世を導いたその成果は、「天平」と称えられたのだが、楠流はかの『闘戦経』を以って知るべし也。