猫のひたい

狭い了見からの、想いつき・・・

女人高野とは・・・

女神の末裔ー日本古典文学から辿る〈さすらい〉の生』(小林とし子)を流し読みした。
そのⅣ章に、女神の消滅ー説経『かるかや』を取り上げ、弘法大師とその母の物語を語る場面があると言う。

これが、2.‟母殺しの物語”の挿入されているところに、あらためて説経『かるかや』を読みたくなった。

大師その時、七条の袈裟を脱ぎ下ろし、岩の上に敷きたまひて、「これをお越しあれ」となり。母御は我が子の袈裟なれば、なんの子細のあるべきとて、むんずとお越しあれば、・・・袈裟は火炎となって天へあがる。

高野山は女人禁制でありながら、何故、女人高野と呼ばれるお堂をめざしたのであろう?
そのことがずっと気になっていたのだが、大師はそこまでして女人を絶つのである。

【追伸】 (・・・)が、謎とした答えの一つかも知れないが、母の弔いをした大師の力によって、母御前は弥勒菩薩になったとある。